頭の中で誰かが呟いた
頭の中の彼がそう呟けるのは、残りのページ数からではなく夜更かしが出来るという条件からでもなかった
なにか大事な本を読み切る時には読み始める前に自然とそのことがわかるのだった
昔からそうだったので今回もそうだと思って
そうだった
その予言は占い師よりも正確で
占いでも予言でもなくわかりきったことだった
そしてその呟きを聞いた僕はその言葉を妄信するでも疑うでもなく
いつものように淡々と紅茶を入れて牛乳を入れて
紅茶と牛乳の混ざったものをレンジで温めた
それは戦争に武器が要るように、スーツにはシャツが要るように、読書に必要なものだった
そしてその日はまるで本を読む人を応援するかのようにケーキまでが用意されていた

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